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【元ナタリー・唐木元さんに聞く】クラウドファンディングを成功に導く文章術

December 18, 2015

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【元ナタリー・唐木元さんに聞く】クラウドファンディングを成功に導く文章術

クラウドファンディングのプロジェクトの実行者(プロジェクトオーナー)は皆、叶えたい夢と情熱を持っています。では、サクセスとアンサクセスの分かれ道はどこにあるのでしょう?

プロジェクトが魅力的であることは大前提。でも、その魅力がきちんとパトロンに理解されないことにはサクセスできません。クラウドファンディングに必須な「伝わる文章の書き方」を、『新しい文章力の教室』を上梓された唐木元(からきげん)さんにお聞きしました。伝わるプロジェクトページの作り方とは。

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▲唐木元さん

ひとりよがりな表現では魅力が伝わらない

クラウドファンディングがサクセスに至るには、仲間や友人ではない、まったく繋がりのない他人を巻き込んでいくことが必須条件といえるでしょう。自分に関心のない、親身に話を聞いてくれない人に、プロジェクトの魅力をいかに伝えられるか。それがサクセスとアンサクセスの分かれ道となるように思います。

たとえば洋服屋さんで「このダウンジャケットは900フィルパワーのホワイトグースで」と言われても、たいていの人はピンとこないものです。でも「着膨れしないのでスリムに見えます」と言われたらどうでしょう。もしくは意中の女性にプロポーズするとき、「貯金が3000万とマンションがあるよ」って言う男はいませんよね。「僕なら君のことを守り通してみせる」って言うものです。

つまりはいくら正確だろうと、客が魅力的に感じる言い方をしないと意味がない、ということ。いくつかのプロジェクトページを拝見して気になったのが、サービス精神に欠けた、ひとりよがりな表現でした。実際は素晴らしい内容なのかもしれません。しかしその思想やスペックをごり押しするだけでは、他人は財布を開いてはくれないものです。

明瞭なタイトルをもたらすトレーニング

プロジェクトページを読んでもらうには、まずはタイトルをクリックしてもらわないことには始まりません。ところがそのタイトルが難解だったり不明瞭なケースも散見されました。アピールしたいことが多すぎて整理ができていなかったり、当事者ゆえのこだわりポイントに拘泥(こうでい)してしまったり。

わかりやすいタイトルを付けるために、簡単な練習法があります。知人でも同僚でもいいので身近な10人に、あなたのプロジェクトのことを説明してみてください。何分もくどくど話しては意味がないですよ。どんなプロジェクトなのか、パトロンになると何が手に入るのか、ひとことで言い切れるようになってください。

何人かに話しているうち、語り口もこなれてきますし、どの要素に他人が食いつきやすいのかもわかってくるはずです。そうしてソリッドで簡潔になった説明こそが、タイトルにするにふさわしい、プロジェクトの魅力のコアにあたる部分なのです。

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▲唐木さんの著書『新しい文章力の教室』。ライターに限らず、SNSで文章を書く機会の増えた方も必読です

他人に伝わる文章を書くために

ここまでお話ししたことにとどまらず、文章を書く際に押さえておくべき基礎を紹介しているのが、『新しい文章力の教室』という本です。私がナタリーというメディアに携わっていたときのノウハウをまとめたものですが、ライターのみならず、クラウドファンディングに関わる方にも役立てていただけるのではないかと思います。

たとえば記事はいきなり書き始めず、要旨を箇条書きしたメモを用意して、全体を見渡してから書き始めることを薦めています。どこかに外出するときは、道に迷わないように地図を検索してから家を出ますよね。文章も同じように下準備してから書き始めると、迷いなく明瞭に書けるようになります。

また「感想を述べるのは読み手の仕事」というテーマにも触れています。プロジェクトオーナーの中には、心中の情熱をそのまま提示してしまう方が少なくないのではないでしょうか。たとえば「心が熱くなる感動的なプロジェクト!」といった具合に。でも心が熱くなるかどうかは受け手が決めることですよね。押し付けがましい表現は、読んでいる人の心を遠ざけかねません。

こういった少しの工夫で文章は段違いにレベルアップするものです。他人に伝わる文章術を身につけて、ぜひご自身のプロジェクトをサクセスに導いてください。

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唐木 元(からき げん)

1974年東京都生まれ。株式会社ナターシャ取締役。大学在学中よりライターとして働き始める。
卒業後は事務所「テキストとアイデア」を開設、雑誌を中心に執筆・編集の現場に従事した。
2004年より編集者として、ライブドア・パブリッシング、幻冬舎、KI & Company(ジーノ編集部)と3つの出版社に勤務。
2008年、株式会社ナターシャに参加し、編集長として「コミックナタリー」「おやつナタリー(終了)」「ナタリーストア」を立ち上げた。

2015年9月、株式会社ナターシャを退職。

【新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング 】

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著者:唐木元
発行:株式会社インプレス
価格:¥1,300(税抜き)
※ご購入、詳細はAmazonにて

CAMPFIREでは、2015年6月より「プレスリリース配信Apps」機能をご用意しております。こちらは、CAMPFIREでプロジェクトを掲載した方なら誰でもValuePress!にてプレスリリースを配信することができるサービス。プロジェクトの開始時や中間地点で活用すると、より多くの支援者を集めることできます。

今回唐木さんに教わったポイントを押さえることで、プレスリリースの文章も魅力的に書けるようになりますし、ひいてはメディア掲載もされやすくなります。文章のコツを押さえて、プロジェクトをサクセスへ繋げましょう。

※本記事は、ValuePress!との共同企画です。