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「OKIMOCHI で、ビットコインを好きになってほしい」 エンジニア・宮本ジョー

2017年8月23日

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「OKIMOCHI で、ビットコインを好きになってほしい」 エンジニア・宮本ジョー

「掃除をしてくれてありがとう」
「美味しいコーヒーを淹れてくれてありがとう」
「ゴミを捨ててくれてありがとう」

そんな日常の感謝の場面で、少額のビットコインを贈ることができるSlack bot「OKIMOCHI(オキモチ)」を株式会社CAMPFIRE(以下、CAMPFIRE)が開発しました。
担当したのは、ブロックチェーンエンジニアの宮本ジョー。

ビットコインの話になると雄弁になることから、社内では「ビットコインの天才」とも呼ばれているジョーに、OKIMOCHI開発の裏側を聞きました。

▶︎OKIMOCHIの詳しい情報はこちらから。

OKIMOCHI は、「いいね」ボタンのような手軽さで少額のビットコインを贈ることができる

ーまず、ジョーさんについて教えてください。今CAMPFIREでどんな業務をしていますか?
宮本ジョー(以下、ジョー):
2017年4月にCAMPFIREに入社し、ビットコイン関連の業務を担当しています。今回の「OKIMOCHI」のような社内向けのアプリ作るなど、研究開発ですね。

最終的にはCAMPFIREのサービスに組み込む予定で動いているのですが、ビットコインはまだ黎明期の技術なので問題点もあり、サービスを作る上でどこが問題になりそうか、ならなさそうかを取捨選択するなど、社内のアドバイザーを目指しています。

▲ブロックチェーンエンジニア:宮本ジョー

ー今回開発されたOKIMOCHIとは、何ですか?
ジョー:
元々は、社内向けに開発したビットコインのアプリケーションです。
Slack上で誰かに対して「いいね」のようにスタンプを送る際に、同時に少額のビットコインを贈ることができます。感謝された時やプロジェクトに成功した場合に、褒めるだけでなく「ちょっとしたお金もそこに追加できたらいいね」という発想から、Slack上でのお金のやり取りを可能にしました。

同時に、ビットコインを使ったことがない人に「なんだこれは」と思わせて、ビットコインに興味を持ってもらうことを目指しています。

ーOKIMOCHIを作ったきっかけを教えてください。
ジョー:
「ビットコインで何かをしたい」という気持ちが、家入さん(CAMPFIRE 代表取締役社長)の中にあり、「手始めに何か動くもの作ってみよう」という話になったんです。あとは、「お金を簡単にやり取りできる “投げ銭サービス” がほしい!」と言われて、自分の勉強も兼ねて作りました。

OKIMOCHI をみんなに育ててもらいたい

ーOKIMOCHIの名前の由来を教えてください。
ジョー:
社内で相談して決めました。8個くらい家入さんが提案してくれたんですが、結果的に採用されたのは別のスタッフのアイディアでしたね(笑)。家入さんは「P」がつく名前をたくさん出していました。新サービスの「polca」もそうだけど、Pが好きなんじゃないかな(笑)。

OKIMOCHIという名前は、海外の人に使ってもらった時に「日本の単語なんだな」ってことがわかりやすいので気に入っています。

ー海外でも使ってもらうことができるんですね。
ジョー:
はい。日本語・英語両方に対応しています。

ーOKIMOCHIを作ってみて、感想はいかがでしょうか?
ジョー:
作ってみて思ったのは、現段階でビットコインのアプリケーションを作ろうとすると、ビットコイン以外で勉強する部分が多いなと。
ビットコインはセキュリティが重要なため、開発は非常に慎重になる必要があります。そうすると、ビットコイン自体は基礎的な機能の利用に留めておき、外のデータベースを使う必要がある。私はエンジニアとしてキャリアが長いわけではないので、その辺りでつまることが多かったです。

ーOKIMOCHIはすでにCAMPFIRE社内で導入されていますが、実際にスタッフが使っているのを見てみていかがですか?
ジョー:
OKIMOCHIをきっかけにして、ビットコインに興味を持ってくれた人が多いと聞いて嬉しかったです。ビットコインはとにかく魅力的ですごいものなので、興味を持った人にはより深く知って欲しいです。
ビットコインに触れる一歩として、OKIMOCHIを活用してもらえたら嬉しい。

ー今後、より多くの方にOKIMOCHIを使ってもらうこととなりますね。
ジョー:
そうですね。楽しみであると同時に不安もあります。
まずはみなさんに改善案をたくさん出してもらいたいです。ビットコインは、まだ何ができるかがあまりわかっていなくて、面白いアプリを作ることができる可能性のあるムーブメントだと思っています。OKIMOCHIを使ってもらって「これ全然ダメじゃん」「こういうふうにしたらいいんじゃない?」とフィードバックがもらえたら嬉しいです。

ー将来的に、「OKIMOCHIをこんなふうにしていきたい」という想いはありますか?
ジョー:
自分の手を離れ、人に育ててもらうくらいのものになってほしいと思っています。

もう一つ考えているのは、外のウォレットとの連携です。
ビットコイン自体の大きな問題ですが、今はOKIMOCHIにお金を預けると、OKIMOCHIを運営している人が盗もうと思った場合に全部盗むことができてしまいます。ビットコインの取引所の場合も、いきなり破綻してしまうことが定期的にある。OKIMOCHIには、持ち逃げできない仕組みを導入したいです。

また、トランザクション手数料が高い問題を解決したいと考えています。これはここ最近のビットコイン全体の大きな問題なので仕組みそのものを大きく変える必要があります。

ファッションにも取り入れるくらい、ビットコインが好き

ージョーさんの話に戻りますが、CAMPFIREに入社したきっかけを教えてください。
ジョー:
家入さんが「ビットコイン欲しい人いますか?」とTwitter上でビットコインを配ったことがあり、「はい、私もほしいです」って手を挙げたら、家入さんから連絡をもらいました。
私が元々ビットコイン関連の情報をTwitterやブログで発信していたので、それを見たのだと思います。「うちに来なよ」と言ってもらい、入社しました。

ージョーさんが胸につけているものは何ですか?
ジョー:
これは「レッジャーナノ」というビットコインの財布です。ビットコインは自分のパソコンをお財布として使うこともできるんですが、ウイルスが侵入した時にやられてしまうので、セキュリティを担保するには別で小さいコンピューターのようなものを持っていたほうがいいんですね。これがそうです。

ーなぜレッジャーナノを身に付けているのですか?
ジョー:
ファッションです。

もっと自由な投資をCAMPFIREで実現したい

ージョーさんは、どのようなきっかけでビットコインに興味を持ったのですか?
ジョー:
きちんと話すと長いんですが……

ーえ、長いんですか?
ジョー:
話しますね。
元々ビットコインは「単なるオタク向けのお金でしょ」「何がすごいのかわからない」という人が多かったと思うんですが、きちんと世の中のお金の仕組みとして回るようにしようよという動きだということに気づいて、そこから技術的なことに興味を持ちました。金融は完全に独学です。ビットコインも独学で、ビットコインをきっかけに金融に興味を持ち学び始めました。半年とか一年前とか、ごく最近のことですね。金融って本当は簡単なんですが、「義務教育で教えるべきだ」と思うこともあるような情報でも、人々が知らないことが多くて。空売りもそうですね。ビットコインは歴史が浅いから仕方ないんですけど、金融に関して知らない人が多い方が助かるっていう人がいるから勉強していない人もいますね。少なくとも仮想通貨に興味を持って投資したいと思っているなら絶対に勉強した方がいいと思います。今後CAMPFIREでは、ビットコインをより探求していきたいです。先ほど話に上がった「持ち逃げできないようにする」という話とほとんどイコールなんですが、ビットコインはお金の形態として日本円よりはるかに優れています。例えばユーザーが投資した場合に、よくあるスマートコントラクトですね。自動的に失効したりだとか、コミュニティに対して寄付したりだとか、わかります?例えばCAMPFIREで、誰かが誰かに支払いをした時に、その一部を自動的にデポジットしておいて、そのどこかがOKIMOCHIみたいになっているんだけど、誰も持ち逃げできない、税金みたいなものですね。それを別の新しいプロジェクトに支払うことができる。どういう風にして支払うのか、とか。誰が支払うのか、とか。どこに支払うのか、とか。細かい問題はいろいろあるんですけど、そういう税金や厚生経済学の仕組みを再発明したい。あとは、予測市場です。簡単に言うと、VALUは人に対して投資していますが、プロジェクトに対して投資した方がいいんじゃないかっていうのは私の意見で。あと、失敗にも投資できるほうが自由度が高いと思っているんですね。それは「これ明らかに詐欺じゃん」みたいなときにショートすることができる、空売りですね。空売りってあまり普通の人やらないんですけど。空売りとは、「これから値段が下がる方にかける」もの。ビットコインがこれから上がると思っている人はビットコインを買いますよね。ビットコインが下がると思っている人は、持っているビットコインを日本円にします。そこで自分が一切ビットコインを持っていなくても、他の人から借りて売ることで、自分は日本円しか持っていないんだけど、ビットコインがこれから下がったら得をするような状態が作れるんですね。これは空売り(ショート)といって、金融では一般的なんですが。それをVALUとか特定のプロジェクトに対してできるようにしたいと思っています。なぜしたいかというとまた長いんですが、人間は自分のお金がかかった状況になるとより正確な判断ができるようになると信じているからです。「賢く支援できる」ような仕組みを作りたいんですよね。あれ、聞いてますか?

ー…………………………。
ジョー:
あ、すみません。長かったですか?ついつい、ビットコインが好きすぎて。

ーいえ、大丈夫です。ジョーさんは今後CAMPFIREでどのようなことをしていきたいですか?
ジョー:
私は投げ銭のような善意に基づいた経済は、大きなことをする時には限界があると考えています。その点で、CAMPFIREがつくろうとしている「小さな経済圏」というビジョンとは異なる部分もありますが、補完しあえる考え方だとも思ってます。
簡単に言うと、その人が本当に目指していることに対して、もっと自由な投資ができるようにしたい。そういう仕組みをCAMPFIREで作りたいです。

ジョーさん、ビットコインへの愛に溢れたインタビューをありがとうございました。

▶︎OKIMOCHIの詳しい情報はこちらから。