CAMPFIRE MAGAZINE

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幸運を届ける箱?362人の支援を集めた19歳の挑戦とは

December 22, 2017
幸運を届ける箱?362人の支援を集めた19歳の挑戦とは

2017年11月、CAMPFIREで「謎」のプロジェクトが募集を行いました。

日々様々なプロジェクトがCAMPFIREで始まっていますが、リターンの中身がわからないものは恐らく初めて。
正直、最初は「目標金額を達成できるのか?」と担当キュレーターも思ったものの、やり取りを続けて行くうちに、「これはもしかしたら達成できるかも」と思ったそうです。
実際には、目標金額を大きく超える大成功を納めました。

このプロジェクトの実行者は…なんと19歳の起業家でした。
どのようにして、支援者を魅了するプロジェクトを作ったのか。

今回は、プロジェクト実行者である坂内綾花さんにお話を伺いました。

プロジェクト実行者:坂内綾花さん
1998年11月生まれ。新潟市出身。中学卒業後、専門学校への進学をきっかけに東京に転居。専門学校を中退しアルバイトをしながら起業準備をし、2017年11月(当時18才)でクラウドファンディングプラットフォーム「CAMPFIRE」にて「フォーチュンボックスお届けプロジェクト」を開始。20日間で362名の支援者から支援を得ることに成功。
CAMPFIRE キュレーター:高橋
思い切って役所をやめ、CAMPFIREにジョインして現在3ヶ月目。前職では、海外経済分析や国際会議の運営業務を経験。現在では、主にプロジェクトの審査や、企画・相談を担当。プロジェクトオーナーさんと一緒に成長したい! という想いで、本プロジェクトをサポート。

アイディアは仕送りからだった

ーなぜこのフォーチュンボックスを思い付いたのでしょうか?
坂内さん:
着想は、ルームシェアしていた友人の実家から送られてきていた仕送りだったんです。中身はなんでもよくて、スーパーに売っているようなものでも、箱を開ける時のワクワク感がすごく楽しそうで。

ー仕送りが原点だったんですね。クラウドファンディングを実施したところ、想像以上に反響が大きかったのではないでしょうか?
坂内さん:
本当に支援していただけるかわからなかったので、目標金額は低く設定していました。でも、自分でも予想していた以上の反響でした。メーカーさんとの交渉もうまくいきそうで、どんどん好循環になっていくので嬉しいです。

“フォーチュン”には、『占い』や、『幸運』という意味があるんです。なので、届いた人たちに開けるワクワク感と、幸運を届けられたらいいなという意味でフォーチュンボックスという名前にしました。

ー19歳で起業し、クラウドファンディングをすることについて、周囲の方からはどのような反応がありましたか?
坂内さん:
反対されることはあまりなかったんです。新潟出身なんですけど、中学を卒業したら地元も離れましたし、元々周りには“自分で事業がしたい”と話していたので。もちろん母親は「ちゃんと出来るの?」と不安そうにしていましたが。最後は『ま、どうせやるんでしょ』と(笑)

ー当時まだ18歳ですよね。なぜ自分で事業がしたいと思ったのですか?
坂内さん:
元々料理が好きで、専門学校で料理を学びました。そこで、飲食業をやりたいと思ったことがきっかけです。自分がOLや会社員になるイメージがわかなくて、小学校6年生くらいから自分で何かをやりたいと思っていました。

ー今回のプロジェクトですが、準備に1年かかったと聞きました。
坂内さん:
はい、そうです。

ー1年ですか?
坂内さん:
はい、1年です。思ったより時間がかかりました。まず、クラウドファンディングをやるには何が必要かを調べてノートにまとめたり、他のプロジェクトをみて勉強して、自分でチェックリストを作ったりしました。

ーちょっと見せてもらってもいいですか?

坂内さん:こんな感じです、一部ですけれど。

ー?!

※編集の都合上、画像を一部加工しております(編集部)

ーいろいろな準備と研究をされたのですね。
坂内さん:
はい、どんなリターンがいいか、プロジェクトページにはどういった要素が必要か、どんな内容にしたら読んでもらえるかを考えて、104個のチェックリストを作って準備しました。そのチェックリストは、みなさんのお役に立てるかもしれないと思ってWebにも公開しています。
(坂内さん作成のチェックリストはこちら

ー担当キュレーターの高橋さんは、プロジェクトを最初に見たときどう思ったんですか?

高橋:最初見たときは、『大丈夫かな?』と心配でした。実は、初回の審査では差し戻ししたんです。
(CAMPFIREでは、プロジェクトを申請していただいた後、弊社規約を踏まえてチェックを行います)

その後、再審査として送られてきた企画が、驚くほどブラッシュアップされていて。これを自分よりも年下の人が考えているなんて、びっくりしました。(あとから、初回審査では、審査基準を伺うために仮で提出されていたことを知りました)

メーカーさんを応援したいという熱い気持ちを語る一方、アレルギーに関する注意事項など論理的な説明も記載されていて、ものすごい情熱と冷静さが詰まっている文章だなぁと思いました。その後、やり取りを続けていくうちに、これはイケるかも、と思ったんです。

ー目標金額に到達しないことも想定されましたか?
坂内さん:
まず、成功させるためにたくさん準備して来たという自負はありましたし、成功させるために目標金額を低く設定したというのもあります。でも、もし失敗したとしても、何故失敗したのか、次はどうすればいいかを分析して、次に活かしたいと思っていました。

高橋:私は、成功するって信じていました!でも、クラウドファンディングの失敗って、捉え方次第で失敗ではないんですよね。クラウドファンディングという仕組みの良さと、坂内さんの失敗を恐れない姿勢とが、上手く親和したのかなと思います。失敗への恐れや焦燥感ではなくて、楽しみながらやっているところが素敵だなと感じていました。

クラウドファンディングが成功した、その先

ーフォーチュンボックスの、今後の展望は?
坂内さん:
プロジェクトは成功しましたが、リターンを支援者に届けてからが本当の始まりだと思っています。購入してくれた方が、本当に喜んでくれるかどうか。第二弾、第三弾の構想もあるので。

ー今後もクラウドファンディングを続けて行くのでしょうか?
坂内さん:
そうですね、クラウドファンディングだけでなく、自社サイトのEC、BASEなどでフォーチュンボックスを知っていただく、購入していただく窓口を広げていきたいと思っています。

ー差し支えなければ、次の構想を教えていただけますか?
坂内さん:
今回は全国の食品や生活用品をランダムにいれるという内容でしたが、今後はテーマを絞っていくのも面白いかな、と思ってます。例えば、私は新潟出身なんですが、新潟特集とか。

ー新潟といえばお米や日本酒などでしょうか?
坂内さん:
他にも、柿の種とか笹団子とかあるんですが、いかにも新潟っぽものばかりでは楽しみや意外性が減りますので、予想もつかないものが届いた方が面白いと思うんです。そういったことが、メーカーさん、生産者さんをの新しいチャレンジを応援することにも繋がると思うので。

ープロジェクトページにも、メーカーさんを応援したい、市場を広げていきたいと書いてありましたね。
坂内さん:
今後も、フォーチュンボックスでメーカーさんのチャレンジを応援していく仕組みを作っていきたいと思っています。新商品などを届けて、お客様の声をメーカーさんへフィードバックしていったり。他にも、後継者がいなくて困っているメーカーさんの商品を積極的に届けたりとか。

ー確かに、後継者問題はCAMPFIREを通してよく耳にします。それに付随するプロジェクトもCAMPFIRE上で始まっていますね。
坂内さん:
フォーチュンボックスで商品を届けて、それをきっかけに支援者様の中から1人でも『良い商品なのに後継者がいないのは勿体無いな』と思ってくれる人がいれば、それはすごいことだと思うんです。先ほども言いましたが、“フォーチュン”には『幸運』という意味もあるので、購入した人や、商品を作った人にも幸運が訪れたらいいなって思ってます。

▲※編集の都合上、画像を一部加工しております(編集部)

メーカーや生産者を応援したい、そんな純粋な想いから、フォーチュンボックスのプロジェクトをスタートさせた坂内さん。
最後に「ぜひ若い人たちにも、こうした挑戦を真似していってほしい、それがフォーチュン市場の広がりやメーカーさんの幸運にも繋がるから」と話していました。

何が届くかわからない、ドキドキとワクワクが詰まったクラウドファンディングを考えた彼女は、実際に会ってみると19歳の普通の女の子でした。 
しかし、準備期間が1年という地道な研究と努力を積み重ねた結果、多くの人に想いが届く形になりました。

“幸運”を届けるフォーチュンボックス、支援された方は手元に届くのをお楽しみに、そして、今後のフォーチュンボックスにも乞うご期待。

キュレーター高橋と坂内さん。プロジェクトの掲載前からやり取りをし、終わってからも交流しているとのこと。
CAMPFIREでは、担当者がマンツーマンで親身になってプロジェクト実行者をサポートします。

ちなみに、この取材中にキュレーターの高橋さんは坂内さんに「私って今後どうすればいいですかね?」と、アドバイスを求めていました。