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波瀾万丈な1人旅。「空飛ぶ年賀状」プロジェクトの裏側を聞いてきました!

March 5, 2015

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波瀾万丈な1人旅。「空飛ぶ年賀状」プロジェクトの裏側を聞いてきました!

2014年の年末年始に【あなた史上、最も遠い地から年賀状が届くかもしれない。「空飛ぶ年賀状」プロジェクト】というプロジェクトが実行されました。

プロジェクトを立ち上げたのは、手紙や旅、植物が好きだというearlybirdさん 。趣味で作った封筒で世界中の誰かと文通をしています。今まで制作した封筒は、Instagramで公開されていないものも含め、なんと100通を超えるそう。

年賀状は、”遠い地”のどこから送られてくるのか、なぜ旅に出たのか、そしてearlybirdさんとは一体どんな方なのかなど。ちょっと謎が多い「空飛ぶ年賀状」プロジェクトの裏側を聞いてきました!

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▲旅の様子を楽しそうに語ってくれた、earlybirdさん

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▲支援したのは、3,000円のリターン

手紙を1万通出したら、自分の人生が変わるんじゃないか

ー手紙はいつから好きだったんですか?

earlybird)手紙は昔から好きでした。よく手紙を送っていましたが、気持ちに火がついて、封筒を作り始めたのは、2014年からです。

手紙を1万通出したら自分の人生が変わるんじゃないか、と思ったのがきっかけでした。

最近はメールとか、デジタルなものばかりですが、手書きの手紙はもらって確実に嬉しいものですし、大事なものだと思っています。

あと、紙っていっぱい捨てられていますよね? チラシや雑誌に使われている写真はこんなに素敵なのに、時間が経つと捨てられてしまいます。もったいないから使ったらいいのに、と感じていました。

ー仰るとおり、毎日たくさんの紙が捨てられていますね。

earlybird)スイスのチューリッヒに、FREITAG(フライタグ)という、ヨットの帆などを裁断して、カバンを作るブランドがあるんです。

不要になったもの使って何かを作る、というFREITAGのコンセプトと僕の考えが近いですね。封筒作りのちょっとしたきっかけになったかもしれないです。もちろん今回の旅では、FREITAGの視察もして来ました。

ー海外の方とも文通されているそうですが、どんな方とやりとりをされているんですか?

earlybird)「Postcrossing」という、海外の人と気軽に手紙を交換できるWebサービスがあるんです。

プライバシーを隠しつつもポストカードを交換することができるのが特徴です。

この「Postcrossing」がきっかけで海外の人とやりとりするようになり、プロフィールに「封筒作ってます。Instagramを見てください」と書いたら、たくさんの人から連絡をもらいました。特に反応が良かったのは、少年漫画雑誌を使用した封筒です。

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▲海外の人と気軽に手紙を交換できるWebサービス「Postcrossing」

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▲郵便配達員さんもびっくりしますね!

支援した人が、1番喜びを受け取るプロジェクトにしたい

ーなぜ、今回の「空飛ぶ年賀状」プロジェクトをやろうと思ったんですか?
earlybird)旅に行くと、旅先から手紙を出すのが習慣なんです。年賀状も旅先から送ったことがあり、すごく好評でした。年賀状は国内からしか送らないので、海外から送れば価値がつきます。しかも知らない人から届いたらおもしろいんじゃないか、と思ったんです。

ーそんな思いつきが始めるきっかけになったんですね!
earlybird)10月末にプロジェクトを思いついて、急いでプロジェクトを進めました。

他のプロジェクトを参考に見ていたのですが、支援してもらった側が”作りました、出来ました”、で満足して終わるのではなく、支援した側が、1番喜びを受け取るプロジェクトであって欲しかったんです。起案者が1番忙しくはなるんですが、皆さんに喜んでもらえるものにしたかった。

ーその気持ちは「プロジェクトをより良いものにするために、好きなことや趣味、どんな写真を撮ってきて欲しいかなどをお伝えください」という、メッセージに込められていましたね。具体的にはどんなリクエストがあったんでしょうか?

earlybird)パトロンになってくれた友人から「ご飯の写真やご飯を食べる人の姿を撮ってください」というリクエストをもらって、おもしろいなと思ったんです。最初は、普通の旅の写真にしようとしていたんですが、緊急企画として行いました。

他にも「生鮮食品のマーケットを見たい」、「現地だけの自販機」といった希望がありました。

現地の自販機をリクエストされた方には、写真に撮った自販機で、実際に買った物をプレゼントにしています。他にも、存在感を放つもの・アート・植物・空・猫や動物などがありました。

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▲実際に送られたメッセージはこちら

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ー謎に包まれた、今回の旅についてお聞きしたいのですが、何を目的で行かれたんですか?

earlybird)まだちゃんとした夏休みも取っていなかったので、とにかく何処か遠くへ行きたかった。年末年始は毎年、海外旅行をしているのですが、今回はどこの国へ行こうか悩んでいるまさにそのタイミングで文通友達から「ウィーンが良かったよ!」という内容の手紙が届きました。その瞬間に私の行き先が決定しました。

ー音楽の都、ウィーンですね! それでは、旅のエピソードを時系列で振り返っていこうと思います。

アクシデント続きの波瀾万丈1人旅

2014年12月30日
earlybird)実は、飛行機に乗れなかった可能があったんです。最寄り駅から電車で、成田空港に向かおうとしたんですが、なんと乗ろうとした電車が、1時間以上も事故で止まっていました。

焦ってタクシーに乗り、動いてる路線を探して電車に乗り換え、空港に着いたのがフライト50分前で本当にギリギリでした。今回の1番の思い出ですね。このとんでもない旅の始まりは、活動報告”第1話”にまとめさせて頂いております。ぜひご覧ください。

2014年12月31日
earlybird)最初の乗り換えで、UAE・アブダビに着きましたが、待ち時間が21時間あったので、一度出て空港近くで1日を過ごしました。

2015年1月1日〜2日
earlybird)目的地のオーストリア・ウィーンに到着したら、鞄の取っ手が外れるというアクシデントがありました。往路はアクシデントの連続でしたね。ウィーンから、スイス・チューリッヒの友人に会いに、電車で9時間掛けて向かいました。途中で遅延があり、オーストリア・ザルツブルグで下車し、ホームで見つけたポストカードをリターンのプレゼントに購入しています。友人宅に泊まり、翌日もチューリッヒに滞在しました。

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▲ザルツブルグで見つけたポストカード

封筒は移動中に作ることがほとんどでした。電車の中に机があり、窓の近くにちょっとしたゴミ箱があるんですよ。もうこれは封筒を作るためじゃないか、と雪山の車窓を見ながら楽しく作業していました。

写真に写っている紙は、アブダビで手に入れたものです。他にも、飛行機の機内食のメニューを使ったも封筒を作り、「世界でどんな食べ物を食べているのか知りたい」と言っていたパトロンの方がいらっしゃったので、その方に送りました。年賀状もこの電車の中で書いています。

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▲雪山の車窓を見ながらの作業風景はこんな感じ

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▲窓の近くには便利なゴミ箱がありました

2015年1月3日
earlybird)ドイツ・ミュンヘンに着き、建物がまるごと文房具屋さんのお店に行き、プレゼントのほとんどをそこで買いました。手紙を送りたくなるようなものを入れています。香り付けのためのハーブティーも同封しました。

ミュンヘンを後にし、どうしても行きたかったチューリッヒ美術館に行くため、またスイスに戻りました。

そこでもポストカードを購入しています。このポストカードは、色見本100色が100枚セットになっているもので、好きな色を書いた人にはその色を送り、書いていなかった人には、その方の名前からパッと思い浮かんだイメージの色を選びました。

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▲earlybirdさんのマイパワースポットという、チューリッヒ中央駅

2015年1月4日
earlybird)今度はスイスのローザンヌに行きました。そこでまた、友人に新年の挨拶をし、夜にドイツ・ケルンに着きました。ケルンの友人宅に宿泊し、徹夜して封筒を30個作りました。

さぁ送るぞ、と郵便局に行ったら、混雑していて並んでいる内に電車の時間がきてしまい、切手の自動販売機を使おうにも壊れていました。ここで全部送り終え、最終日を満喫しようと思ってたんですが、結局送れなかったんです。

2015年1月5日
earlybird)雪の影響で宿泊する予定だったホテルに着けなくなってしまい、最終日の夜、ウィーンの空港のベンチでずっと手紙を書いていました。

万が一を考え、帰りのウィーンの空港に入っている郵便局から送ろうとしたんですが、まさかの郵便局自体が無くなっていることが判明し、送ることができなかったんです。その時に持っていた封筒は、17通分の3,000円のリターンでした。

ーあれ? でも海外から届きましたよ。

earlybird)あとは送るだけだったんですが、そのまま日本持ち帰ることになってしまったんです。

日本に帰ってから、現地の切手が貼ってある分を再度ドイツの友人に送り、代わりに発送してもらいました。なので、3,000円のリターンは、1度日本に帰国しています。

ー予想外なアクシデントの連続でしたね。
earlybird)プロジェクトを成功させるため、背に腹はかえられないと思いました。

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届いたリターンをご紹介します!

さて、実は筆者はパトロンとして参加しており、好きな事として、音楽・アート・猫・金色・銀色をリクエストとして送りました。果たして、どんなものが送られてきたのでしょうか?

500円のリターンの年賀状(左)は、海外から確実に届けるため、色違いで2枚送られたそう。

ウィーンから届いた封筒(右)は、チューリッヒ美術館でやっていたエゴン・シーレという画家の会期パンフレットを裏面で使用しています。広げられたパンフレットは、まさに素材となったもの!

表面は、チューリッヒ美術館を改装する案内のチラシ。

手紙には、ウィーンにある、画家・グスタフ・クリムトの壁画や猫を撮影したチェキが貼られていました。

金色のシーリングスタンプは、馬の模様のもの。

好みに合わせてチョイスしてくださるのが分かっていたので、どんなものが届くかワクワクしました!

送ってくださったプレゼントのコンセプトは、”手紙を送りたくなるもの”でした。パトロンになった皆さんも、ぜひ誰かに手紙を送ってみてくださいね。

目の前で封筒を作ってもらいました!

なんと目の間で、封筒を作ってくださることになりました!

まず、既存の封筒をベースにするため、きれいに剥がしていきます。次に、丁寧に2枚の紙をカットし、貼りあわせていきました。そして、お話されながら器用に作っていただいた、CAMPFIRE封筒がこちらです!

試行錯誤され、今の作り方になったそうです。今後どんな封筒が作られていくのか、すごく楽しみです。ぜひ、Instagramでチェックしてみてくださいね。

最後に

ー今後の目標などをお聞かせください。

earlybird)まず、1万通手紙を送ることを目標にしているので、Instagramにアップしている封筒の写真を1万枚にしたいです。

あとは「封筒専門店」を作れたらいいな、と思っています。ただ封筒を販売するのではなく、送る人が封筒の素材となる紙を持ってきたり、選ぶなりしてもらう。加えて「どんな方に送るんですか」とコミュニケーションを取り、その人だけの封筒を作れる。そんな場所が出来たらいいなぁと…。

再利用されたものに惹かれるというearlybirdさん。オーダーメイドのような封筒専門店が開店した際は、ぜひまた取材をさせてくださいね。

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