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シモキタに新たな伝説を。『ろくでもない夜』がオープン!

May 18, 2015

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シモキタに新たな伝説を。『ろくでもない夜』がオープン!

小劇場とライブハウスが立ち並び、芸術とカルチャーの発信地として有名な場所、シモキタこと下北沢。

ここで「新たな伝説」を作ろうとしている男が3人います。彼らの名は、原口雄介、内田勝久、山本茂樹。

1,500万円の借金を背負ってまで彼らが作りたいもの、それは『ろくでもない夜』という名の、音楽と出会いに溢れた空間です。

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▲写真左から、原口雄介、内田勝久、山本茂樹

事の発端となったのは、「伝説」と言われたライブハウス「下北沢屋根裏」の閉店。

29年間の歴史の中での出演者は、RCサクセション、ゆらゆら帝国、THEATER BROOK、神聖かまってちゃん、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTなど。屋根裏では数々の人気バンドが歌い、ここから様々な音楽シーンが生まれていきました。

そんな屋根裏に魅せられた原口(元下北沢屋根裏ブッキングマネージャー)、内田(元下北沢屋根裏店長)、山本(元下北沢屋根裏音響エンジニア)の3人は閉店の知らせを聞くといてもたってもいられなくなり、「あの場所を残そう」という約束を交わしました。

2015年5月1日、その約束は現実に。下北沢屋根裏の跡地に『ろくでもない夜』はオープンしました!

「下北沢屋根裏を“復活させたい”という思いで、“ろくでもない夜”を作ったのですか?」と聞いてみたところ、意外なことに答えは「NO」。

では、1,500万円の借金をし、クラウドファンディングで資金集めをしてまで彼ら作りたいものは何なのか。その想いを聞いてきました。(敬称略)

「下北沢屋根裏」の跡地を蘇らせよう!1500万の借金でライブハウス&酒場を作る!

「下北沢屋根裏」が最高だった理由

オープン前の忙しいのタイミングにも関わらず、快くインタビューに応じてくださったのは原口雄介さん。お笑い芸人キングコングの西野亮廣さんは原口さんのことをTwitterでこのように紹介しています。

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▲Twitter.comより引用

とても情熱的な方のよう!では、早速お話をうかがってみます。

ー「下北沢屋根裏」はどんな場所でしたか?

原口雄介) 「今では有名になったけれど、当時はお客さんが全く入らない」というバンドがたくさんいたことを思い出します。下北沢屋根裏での下積み時代を経て、彼らは売れていきました。ここは言わば聖地のような場所でした。

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▲まっすぐな眼差しで語る原口さん

ー「下北沢屋根裏」での思い出を教えてください

原口)下北沢屋根裏の凄かったところは、お客さんもアーティストもスタッフもみんな最高だったことです。

スタッフが最高だから、出演者とも仲良くなることができた。150人くらいの小さなライブハウスなのに、白いTシャツを着て首にタオルを巻いた若者が毎日ぎゅうぎゅう詰めに集まっていたんです。

そして、ライブ中の熱気は、部屋の中でライターが使えなくなるくらい!酸素が薄くなるほどに熱いものがここにはありました。

ーどういうスタッフがいましたか?

原口)「ライブ会場はライターが使えない」と言いましたが、そのくらい熱気が充満するライブハウスにとって、エアコンは生命線です。これが壊れてしまってはいいライブは作れない。

そんな時、素人ながら詰まってしまった配管を上手に直せるスタッフもいましたし、それを真似しようとして失敗してしまうスタッフもいました。いいライブを作るために一人ひとりが一生懸命だった。

そういう一つひとつのことに真剣になり、笑い合える仲間たちでしたね。スタッフ同士も仲が良くて、大の大人が夜中に鬼ごっこをすることもあったんですよ。

一人ひとりが個性的で一生懸命で、人に好かれる。そんな愉快なスタッフが集まっていたから、屋根裏は多くの人に愛されたのだと思います。

ー今回の『ろくでもない夜』のオープンに下北沢屋根裏からの繋がりは続いていますか?

原口)確実に繋がっています。そして、実は僕は俳優を目指して屋根裏から離れていた期間が数年あります。

その頃は別のライブハウスで働いていました。屋根裏だけではなく、そこで出会った人も「ろくでもない夜」の立ち上げに協力してくれています。

電気も建築も「出世払いでいいよ」「余った材料を持ってきたよ」とみんなが協力してくれる。繋がった人みんなに助けられていることを実感しています。

ー原口さんは人望が厚い方のようですね

原口)元々僕が人に好かれやすいということではありません。僕が自分からぐいぐいと寄っていくようにしています。相手にされないと意味がないと思うし、待っていても仕方がないと思うから。

また、屋根裏はパンクやロックンロールのバンドマンが音楽を演奏する空間でした。しかし、ろくでもない夜はジャンルにとらわれない予定です。落語もしてみたいし、可能性を広げていきたいですね。

クラウドファンディングを達成したことがゴールではない

今回のプロジェクトは2015年4月27日に、クラウドファンディングの目標金額である100万円を達成しました。しかし、借金の総額は1,500万円。今後の集まる金額によって返せるものや可能性も変わってきます。

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▲おしゃれな店内は女性一人でも利用しやすい

ープロジェクトを達成した瞬間に思った事は何ですか?

原口)まずは「やったぜ!」と思いました。何よりも、「やったぜ!」と。とにかく嬉しかった。

ーご友人など周りの方に達成の報告はしましたか?

原口)達成して特に変わったことはありません。元々、「はじめたぜ」の連絡を知り合いに送りまくっていたので。

Twitterでこのプロジェクトについてつぶやいている人を見かけると、知り合いかどうかを気にせずみんなに話し掛けました。

「それはちょとどうなのか」という声もありましたが、そこから情報がどんどん拡散されていきました。出来ることは全てやり切りたかったんです。

ー10,000円のリターンの「お店のロゴ&ご自身の名前入りオリジナルジョッキグラス」。こちらはなんと、「来店時にグラスを持参すると1日1杯無料」になる権利付き。(つまりは、永久にビール一杯が毎日無料で飲める!)

赤字になるかもしれないリターンを用意した理由は何ですか?

原口)理由は簡単です。『ろくでもない夜』に来てもらえる回数を増やしたいから。「どうすれば何度も来てくれるだろうか」と仲間と頭を悩ませた結果思い付きました。

僕はあまり「自分」というものが無い人間なんです。人からもらったアドバイスを全て実行したい。

ろくでもない夜を立ち上げる際にもたくさんのアドバイスをもらいました。これからもそれらを積極的に活かしていこうと思っています。

「下北沢屋根裏」と『ろくでもない夜』と、これから

ーいよいよオープンする『ろくでもない夜』ですが、夢や目標を教えてください。(インタビュー時は開店前。現在は2015年5月1日よりオープンしている)

原口 )「あのバンドが出演するから観に行こう」とバンドがお客さんを呼ぶだけでなく、「”ろくでもない夜”だから行こう」というお店のファンができたら嬉しいです。「ここに来れば何か楽しい」と思われたい。

あとは、出会いを作りたいですね。人と人が繋がっていく場にしたい。

例えば、夏はバーベキューをしたいし、平日の昼間にはランチの営業も始める予定です。既存のライブハウスのイメージにとらわれないことをしていきたいです。

ー伝説と言われた「下北沢屋根裏」を『ろくでもない夜』は超えたいですか?

原口)屋根裏は屋根裏。ろくでもない夜はろくでもない夜。越えようとは思いません。自分たちのオリジナルをここで始めていきたいと考えています。「下北沢屋根裏が伝説だから」という意識はしていません。

しかし、確かに屋根裏が29年間あった”この場所”ということには意味があります。でも、それにとらわれすぎないようにしたいです。ここを下北沢発の新しい場にしていきたいと考えています。

ー今支援を迷っている方へのメッセージをお願いします。
原口)トコトン迷えばいいと思います。ろくでもない夜はライブスペースですがカラオケがあります。楽器も置きます。

お客さんもステージに立てます。「お客さんがふらっと来て演奏できる」、そんな場を提供したいと僕は思っています。

もちろん貸切もできますよ。また、“ライブハウス”と聞くと「少し行きにくい」と思ってしまう人もいるかもしれない。だからこそ、「ろくでもない夜」にはライブハウスという肩書きを付けませんでした。誰でも来やすく、何度でも来て欲しい。

そんな『ろくでもない夜』に少しでも興味を持ってくれたなら、その時支援してもらえると嬉しいです。ぜひトコトン迷ってください。

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▲オープンしたばかりの『ろくでもない夜』の入り口にて。写真左から、原口さん、内田さん

伝説のライブハウス「下北沢屋根裏」。その跡地に『ろくでもない夜』はオープンしました。

お客さんがステージにでマイクを握り、ランチも食べることができ、落語も観られる。

「下北沢屋根裏」の29年間の歴史があったからこその新しい空間が生まれ、伝説を作り始めようとしています。

クラウドファンディングの支援募集終了は、2015年5月30日00:00まで。
あなたもぜひ、伝説を作る仲間に。

【下北沢ろくでもない夜】

住所:東京都世田谷区北沢2-6-5ルイビル3F
電話:03-3468-5282