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サクセスの鍵は「家族」。この夏、茨城県やさとにゲストハウスがオープン

June 16, 2015

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サクセスの鍵は「家族」。この夏、茨城県やさとにゲストハウスがオープン

2015年春に募集を行った『にほんの里100選。やさとの古民家を女子大生がゲストハウスに! 』プロジェクト

実行したのは、女子大生の比企(ひき)友香里さんとそのご家族。140名のパトロンから108万円近くが集まり、プロジェクトは無事にサクセスしました。

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しかし、友香里さんはプロジェクト期間中にブログでこう書いています。

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▲あぐりひきオフィシャルサイト(http://agurihiki.com/)より

目標金額は100万円。50%までは順調に集まったものの、そこから支援が伸び悩みました。

その時のことを振り返り、「支援総額が50万円台の状態が続いたときは苦しかったです」と話すのは、友香里さんの兄の智浩さん。「最後まで諦めず、できることは何でもしました」とも。

プロジェクトがサクセスした理由は何だったのか。その成功の秘訣を聞いてきました!

「わかりにくい」を「わかりやすく」

今回のプロジェクトは、友香里さんがやさとの古民家を改装しゲストハウスを作るというもの。キーワードは、『やさと』『クラウドファンディング』『ゲストハウス』の3つです。

『やさと』とは、茨城県の中央に位置し自然が豊かで歴史のある地。ここは日本の里100選にも選ばれており、新宿からは車で1時間半ほど。友香里さんのご家族は、こちらで40年以上米農家を営んでいます。

『クラウドファンディング』とは、インターネットを通じて支援や協力を募ること。現在急速に広まってきていますが、日本に入ってきてまだ数年のサービス。ご存知ない方も少なくありません。

『ゲストハウス』とは、海外発祥の素泊まりの宿のこと。サービスを最小限に抑えることで実現した低価格と旅行者同士が交流できるという点が好評で、現在その数は増えています。

プロジェクトの成功に向けて、友香里さんはまず、これらの3つの言葉を知ってもらうことから始めました。「この言葉を初めて聞いた」という方にもプロジェクトの内容をわかりやすく伝えたいと思い、こちらのチラシを作成。

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▲「チラシを置かせてください」とお店を周ると、みなさん快くOKしてくださったそう

先ほどの3つのキーワードだけでなく、「日本の田舎風景のよさを国内外問わずより多くの人に知ってもらいたい」というプロジェクトの目的、リターンの紹介、支援の手順までをわかりやすく載せています。

私たちのゲストハウスに「住みに」来てほしい

インタビューに応じてくださったのは、東京近郊の大学に通う比企友香里さんと、都内の企業に勤める兄の智浩さんのお二人。

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▲やさとの話になると笑顔がこぼれる、比企智浩さん(左)比企友香里さん(右)ご兄妹

ープロジェクトのサクセス、おめでとうございます!
比企智浩・比企友香里)ありがとうございます。

智浩)2015年8月にオープンするために、今準備を進めています。

友香里)ゲストハウスの名前も今度の家族会議で決定する予定です。

ー『家族会議』という、ご家族で立ち上げたプロジェクトならではの言葉が出ましたね。

家族と言えば、「管理栄養士の長女、友里恵さんによる料理教室」や「キルト歴10年以上の比企家母によるポーチ教室」など、みなさんの多才さを活かしたリターンが印象的です。

友香里)家族それぞれの特技を発揮できるリターンを考えました。

ー他にも、「コシヒカリ」という米農家ならではのリターンも魅力的だったと思います。
智浩)オーナーが米農家であることは、リターンだけでなくゲストハウスとしての魅力でもあると思っています。田植えなどの農業体験は、都会出身の方にはきっと珍しいことですよね。

やさとに来て、田舎を「観光する」というよりも「住む」という経験をしてもらいたいと思います。

友香里) 「実家が東京」という方に帰省をする感覚で泊まりに来てもらえたら嬉しいです。お米の専業農家の数は減少してきているので、やさとで米作りの体験をしてもらいたいと思います。

ー外国人観光客にとっても、米農家に宿泊できることは貴重な経験ですね。
友香里9私が留学をしたときに「日本の田舎に泊まってみたい」と外国の友人に言われ、古民家需要を知りました。やさとで外国人観光客に日本の田舎や田植えを体験してもらいたいです。

また、ゲストハウスのオープンをきっかけにして、やさと全体が盛り上がっていけたら嬉しいです。

実際に「会いに行く」ことがサクセスへと繋がった

ーCAMPFIREを選んだ理由は何ですか?

智浩)集客率と知名度でCAMPFIREにしました。また、ゲストハウスに関するプロジェクトのサクセスが多かったことも理由です。

ーありがとうございます。プロジェクト開始前からのチラシ配布など、積極的に行動されていたことが印象的です。

友香里)1,500枚のチラシと名刺を持って様々な場所を周りました。やさとでは観光地や飲食店をメインにチラシを置かせていただきました。都内ではゲストハウスや各種交流イベントにも足を運びました。

オフラインで出会った方とFacebookで繋がり、その方が情報を拡散してくださることも多かったです。「オフラインでの人脈構築が一番大切」ということがプロジェクトを通じて最も強く感じたことです。

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▲イベントでは「積極的に話しかけて名刺を渡した」という友香里さん

ー実際に「会う」ことを意識した成果ですね。その他にもサクセスの為に実行したことはありますか?

智浩)毎日ブログを更新しました。また、せっかく見てくださっている方を退屈させてしまう内容にはしたくないと思い、「新規リターンの追加」や「ワークショップの実施」など、常に新しい情報を提供できるよう意識しました。

もちろん、いわゆる「ネタ切れ」の時もありましたが、サクセスをさせたい一心で工夫し続けました。

ー様々なイベントへ足を運び、ブログも更新する……毎日の取り組みは大変だったと思います。
智浩)確かに、簡単ではありませんでした。しかし、「ひとりではない」ことが強みだったと思います。例えば、「今日はチラシを100枚渡せた?」と妹に連絡をすると、「今日はまだブログが更新されていないよ」という返事がくる。お互いがお互いの1日ごとの目標を明示して怠けられない状況に追い込みました(笑)。

家族が仲間であることは心強かったですね。友香里 何度も喧嘩もしました(笑)。遠慮せずに意見を言い合うことができたのは、家族ならではだと思います。

目標金額の50%で伸び悩んだ支援

クラウドファンディングは、プロジェクトの「開始直後」と「終了間際」に支援が多く集まる傾向があります。今回のやさとプロジェクトも順調なスタートを切ったものの、目標金額の50%に達したところで支援の勢いが弱まりました。

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▲募集期間の中盤で支援の勢いは横ばいに

ー目標金額の50%の状態が続いたときはどう思いましたか?
智浩)辛かったです。どうすれば支援を促せるのかが分かりませんでした。そこで、ハングライダー&パラグライダースクールnasaさんにご協力頂き、体験権のリターンを追加しました。こちらで、また新たな方々にプロジェクトを知ってもらうことができました。

友香里)今回のプロジェクトページの他に、私たちは実家で販売しているお米のブランド「あぐりひき」のFacebookページを持っています。

こちらに「いいね」をしてくださっている方250名に個別メッセージを送り、支援をお願いしました。同一の内容を送るのではなく、お一人おひとりのお名前と日頃の感謝の言葉を添え、「読みたくなる内容」となるよう心掛けました。

その結果、メッセージを読んだ方がプロジェクトページをシェアしてくださるなど、予想以上に反響がありました。そこから再度盛り上がっていったと思います。

クラウドファンディングをサクセスさせる秘訣

ーメディアにも取り上げられたようですね。

友香里)プレスリリース文を報道社に送りました。智浩 その甲斐あって、「新聞見たよ」「地域貢献をしているんだね」と地元の方に声をかけて頂くことが増えました。理解の輪が広まっていくことが嬉しかったです。

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▲webプロモーションや法人営業、ゲストハウス造りを担当していた智浩さん

ー今からクラウドファンディングを始めようとしている方に、サクセスの秘訣を教えてください。
友香里)始めにもお話ししましたが、足を使ってイベントへ行くことが重要です。

先ずは自分のことを知ってもらわないと、プロジェクトを理解してもらうことはできません。最初はオフラインで、顔と顔を合わせて話すべきだと思います。

智浩)私は、支援の依頼と感謝をお一人おひとりにすることが大切だと感じました。コピーされた文章は自分が受け取っても嬉しくないと思ったので。

友香里)お礼状も、120人分手書きをしました。これは楽な作業ではありませんでした。しかし、「お礼状ありがとうございます」というメッセージが返ってくると嬉しくて、「もっと頑張ろう」と思いました。

ーインターネットを利用しない世代の方にも支援をお願いするために、何か工夫したことはありますか?

智浩)ブログで「母にもクラウドファンディングで出資をすることはできるか」という特集記事を組みました。クラウドファンディングの出資手順を公開することで、「初めて支援をする」という方の心理的な負担を少しでも軽くしたいと思ったからです。

ーゲストハウスオープンに向けての夢や目標を聞かせてください

友香里(先日、田植えをしに、実家に帰りました。泥まみれになり自然と戯れることができ、楽しかったです。やさとは、都市環境に疲れてしまった方にこそ来て欲しい場所です。

智浩) 「宿」ではなく「自分の家」だと思って遊びに来てもらいたいです。

私は東京に引っ越してきた際に「自分の住んでいたやさとがいかに恵まれた環境だったか」ということに気付かされました。

自分の出身地を前向きに捉えられていない方に誇りを持ってもらえる、そんなきっかけとなる場所にしたいですね。

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▲比企さんご家族。ゲストハウスオープンに向けて準備の真っ最中

クラウドファンディングをサクセスさせることは簡単ではありませんが、無事に成功したその先には、次の未来が広がっています。

比企友香里さん、比企智浩さんのお二人はサクセスのために様々な努力と工夫をされました。

その結果、2015年8月、「やさと」にゲストハウスがオープンします。

東京から近いけれど、ふるさとを感じさせる田舎、やさと。
比企ファミリーの待つこの地へ、この夏あなたも行ってみませんか。

【ゲストハウス jicca(ジッカ)】

住所:茨城県石岡市加生野392-1
お問い合わせ:info@jicca-gh.com / 070 3522 8310
オフィシャルサイト:http://jicca-gh.com/