
亡き母の七回忌前夜、久しぶりに実家へ集まる四人姉妹。
今となっては次女と父だけが暮らす、元・みんなの我が家。
あんなに一緒に過ごした今が、お互いが、なんだか違って見えてくる。
積もる話に内緒の話。言えなかった、あれこれ話。
女ですもの、話せど話せど尽きないおしゃべり。
四人の夜はあっという間に過ぎていく…
『みそじん』は、天乃舞衣子さんと大石ともこさんのお二人が中心となって結成されている、メンバー増幅型の女優ユニット。「三十路人」の略称で、三十路付近の女優たちで面白い演劇をやっていくことを目的としています。
そんなみそじんが、築地にあるatelier.TORIYOUで現在ロングラン公演を行っているのが『ドアを開ければいつも』。
実はこのTORIYOU、昭和の空気を感じさせる日本家屋の2階を、ほぼそのまま使用できるという珍しいスペースなんです。
CAMPFIREのプロジェクトでパトロンになると、このお座敷公演のチケットまたは公演のDVDが手に入ります。

もとは一つ屋根の下で暮らした家族でも、自立や結婚、それぞれの人生を歩み大人になるにつれ、秘め事に隠し事、不満や疑念のひとつやふたつ、いやみっつもよっつも…?あるもの。
話し込むうちに始まる姉妹喧嘩のなかで、今まで知らなかった秘密や気付かなかったお互いの心の中に彼女たちが直面する様子が描かれ、そしてそれが姉妹・家族だからこその思いやりから生まれていることにも気付かされます。
見る側は「同じ家のなか」で繰り広げられるそれらの出来事を目にして、まるで自分もその舞台のなかに入り込んでいるような、不思議な感覚を覚えます(後半、感情移入して少し泣いてしまいました…!)。

目の前の「ふつーのお茶の間」で繰り広げられる四人姉妹の悲喜こもごもに、「ふつーの座敷」に座った私たちがどんどん引き込まれていく。
お座敷公演ならではの体験ができる、みそじんの『ドアを開ければいつも』は現在もロングラン公演真っ最中(2015年10月まで予定)。
8月は夏バージョンでの上演が予定されています。
舞台を観に行ったことがない!なんて人も、お友達の家にお邪魔する感覚で、気軽に足を運んでみてはいかがでしょうか。